人はあらゆる面を持つ~自分を切り分けて考える

あなたは自分のことが好きですか?もしかしたら、何かのコンプレックスを抱いていて、好きになれない、という方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、確実に自分が好きだと思える面だってあるでしょう。

作家の平野敬一郎は人は誰でも自分の中にいくつもの「分人」を持っている、と唱えています。簡単に言ってしまうと、恋人と一緒にいる時のあなたと、大嫌いな上司と一緒にいる時のあなたはは、同じ人格であってもまるで違った顔をしている…それぞれがあなたの中にある「分人」である、という考え方です。

では、この「分人」について「ザ・ウォーキングデッド」のリックを例にして考えてみましょう。

《リックの中の危険な「分人」》

シーズン2の後半以降から、リックは自分が危険性を持っていることに気付き、怯えるようになります。仲間を守るため、目的を果たすためであれば、「ウォーカー」ではなく人だって殺せてしまうことに気付くのです。
これによって、彼は大きく悩み、苦しむことになりました。

こういったシーンを見て、あなたはどのように考えましたか?リックの存在そのものが危険なものだと判断したでしょうか?
ほとんどの方が、そんな事はない、と思ったはずです。

なぜなら、危険な一面を持っているのはリックの中の「分人」の一つに過ぎないからです。リックは、息子のカールや仲間たちに対してそんな危険性を向ける事は決してありません。それは、仲間に接する時の「分人」は危険ではなく、優しいリックであるからです。

しかし、リックはその危険な一面こそが自分自身だと考え、苦悩することになってしまいました。それどころか、同じように危険な「分人」を持つカールやキャロルの存在そのものを危険視する、といった場面もありました。

これは決して他人事ではありません。もしかすると、あなたにもそんな場面が訪れるかもしれないのです。

《コンプレックスも自分の一部分に過ぎない》

誰にだってコンプレックスはあります。それが原因で自分自身が嫌いになってしまった…という方も多いようです。
しかし、それも自分の一部分に過ぎない、と考えてみましょう。前述の通り、誰にだって何人もの分人が存在しています。その内の一人が好きではないとしても、全てを否定してしまう必要もないのです。

このように、自分の問題を切り分けて考えることができれば、コンプレックスを解消するにはどうすれば良いのかも見えてくるでしょう。
もし、それが身体的な問題であれば、具体的な対策を打つことに前向きになれるかもしれません。体型がコンプレックスなのであれば、ダイエットやトレーニングで改善できるでしょう。EDがコンプレックスになっているのであれば、バイアグラなどを使用した適切な治療で解消できます。

少し「分人」の話からは逸れてしまいますが、自分のあらゆる面を細かく区切って考えてみましょう。もしかするとそれだけで、長年悩んできたコンプレックスから解消されるかもしれません。

このように、少し見方を変えてみると、少し問題があったからといって自分そのものを否定する必要がないことに気付くでしょう。良いところも悪いところも、切り分けてみましょう。すると、悪いところや問題を解消・解決する方法が見えてくるかもしれません。