恐ろしい女、「ダメージ」

GRREK 2007年から放送された法律サスペンスドラマ「ダメージ」。主人公パティ・ヒューズは、勝つためには手段を選ばないカリスマ弁護士。強敵を相手にひるむことなく冷酷に戦う姿が、かっこよくもあり、恐ろしくもある傑作ドラマです。タイトルの「ダメージ(MAMAGES)」は、「損害賠償金」という意味。
主演のグレン・クローズは2008年、2009年に2年連続でエミー賞主演女優賞を受賞、ゴールデングローブも2008年に受賞しています。



どこまでも策を練り、どんな相手も追い詰める恐ろしさ

N.Y.のカリスマ弁護士パティ・ヒューズはあらゆる策略の天才。訴訟に勝つためならどんな悪いこともします。相手を陥れるための罠を張ったり、飼い犬を殺して脅しをかけたり、悪のためには悪をいとわないという冷酷さがパティの強さ。戦う相手も金のためなら何でもする人たち。相手を上回る残酷さで追い詰めていきます。

パティの夫は愛人を持ち、彼女に隠れて女遊びをしていますが、そんな夫に対してもパティは容赦なく追い詰めます。息子だけはかわいがりますが、息子の方は母親に歯向かいはるかに歳の離れた女と暮らし始めたりします。すると、息子の恋人に対してもパティは策を練り罠にはめます。

パティも若いときにはロマンスもありました。恋人との不用意なセックスで妊娠してしまい、相手と別れた後にひとりで出産します。その恋人と再会しますが、その彼をも利用して訴訟に勝とうとします。どこまでも、誰でも利用するクールな女。それがこのドラマの魅力です。場面展開は独特な手法で、過去と現在がオムニバスのように前後して登場し、ドラマに緊張感を与え盛りあげています。

危険な情事のストーカーは、やっぱり怖い

主演のグレン・クローズは古くから活躍する女優ですが、意外と知名度が低いです。1982年には「ガープの世界」でアカデミー賞にノミネートされ、1987年の「危険な情事」では、鬼気迫るストーカーの役を演じて注目されました。1997年の「101」でもユーモラスな悪女役で活躍。これまでに、アカデミー賞に6回ノミネートされています。

ドラマでも「ザ・ホワイトハウス」の最高裁長官役や、「ザ・シールド」の警察署長役など、主役ではないものの重要な役を演じています。「ダメージ」では大ブレークし、エミー賞を2回受賞しました。

「ダメージ」は、2000年代最高の、怖いリーガルサスペンスの傑作と言えるでしょう。